普及版 字通 の解説
9画
[字訓] むしろぐさ・つと・つつみ・むらがる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(包)(ほう)。に包裹(ほうか)(つつむ)の意がある。〔説文〕一下に「艸なり。南陽にて以て履(そり)と爲す」とあり、〔礼記、曲礼下〕に「(はうく)~は門に入らず」とみえるもので、喪をいう。肉などを包んで(わらづと)にしたものを(ほうしょ)といい、〔詩、召南、野有死麕〕「白もて純束(とんそく)す」とはにする意。これを神に供え、また贈り物とした。また竹をいう。その皮は包裹に適している。また草の叢生する意に用いるのは、(茂)との通用義であろう。
[訓義]
1. あぶらがや、むしろぐさ。
2. つつみ、つと、つつむ。
3. もと、ねもと、ねかくし。
4. たけのかわ、竹。
5. 茂と通じ、しげる、むらがる。
6. ゆたか、おおい。
7. 匏(ほう)と通じ、ひさご。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕 日本紀私記に云ふ、於保邇倍(おほにへ)、俗に云ふ、阿良万(あらまき) 〔名義抄〕 オホニヘ・アラマキ・ツツム/上 カヌ・アツマル・フトコロ・ツツム・ツツモノ・ユタカニ・ウタク・コモル・ツム
[語系]
・勹・peuは同声、(胞)pheuは声義近く、みななかに包裹する意がある。また・楙muと声義が通じ、叢生の義がある。
[熟語]
育▶・▶・▶・裹▶・括▶・杞▶・挙▶・棘▶・▶・▶・筍▶・▶・殖▶・桑▶・蔵▶・虫▶・貯▶・天▶・納▶・符▶・茅▶・木▶・▶・容▶・羅▶・乱▶・▶・▶
[下接語]
・一・外・錦・篁・山・実・新・桑・竹・土・量
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報