1993年に登録されたルーマニアの世界遺産(文化遺産)で、ヴルチェア県にあるルーマニア正教会の修道院。1690年に、ワラキア公国の君主ブルンコヴェアヌ公によって創建された。ブルンコヴェアヌ公も自らの住居として使用した。主聖堂のカトリコンを中央にして、5つの聖堂が東西南北にギリシア十字をかたどって配置され、創建者の名にちなんで「ブルンコヴェアヌ様式」と呼ばれている。美しい白い石造りの各聖堂には、ルーマニアの伝統とバロック様式が融合した独創的なデザインが施されている。この様式は、質素でありながら気品があり、優美さを感じさせるところが特徴である。5つの聖堂は、今もほぼ当時のままの姿をとどめている。このような歴史的文化が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はMonastery of Horezu