ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
ホーエンローエ=シリングスフュルスト
Hohenlohe-Schillingsfürst, Chlodwig Karl Viktor, Fürst zu
[没]1901.7.6. ラガズ
ドイツの政治家。ホーエンローエ家の分岐の出。家系はカトリックであったが,反聖職者主義的,自由主義的な宗教観をもち,1842年プロシア官界に入り,48年の三月革命のときには,プロシアの司法官として小ドイツ主義を支持した。 66~70年バイエルンの首相兼外相。 71年ドイツ帝国成立時の第1回議会副議長となり,ビスマルクの文化闘争を積極的に支持。 73年パリ駐在大使,78年ベルリン会議代表,80年外相代理,85年アルザス=ロレーヌ地方総督を経て,94年 10月 L.カプリビの跡を継いで首相に就任。中央党からの支持も取付け,外交上ではビスマルクの方針を踏襲しようとしたが,96年皇帝ウィルヘルム2世がトランスバール共和国にあてた祝電を打ったことから (→クリューガー電報事件 ) ,イギリスとの緊張関係を招き,対イギリスに譲歩を余儀なくされた。結局ウィルヘルム2世の対外積極策が推進され,三国干渉,膠州湾租借などを行なった。 1900年 10月皇帝と意見が合わず辞職。
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