ボニントン(読み)ぼにんとん(英語表記)Richard Parkes Bonington

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボニントン」の意味・わかりやすい解説

ボニントン
Bonington, Richard Parkes

[生]1802.10.25. アーノルド
[没]1828.9.23. ロンドン
イギリス画家。 1817年家族とともにカレーに移り,水彩画を L.フランチアに学び,18年パリの美術学校に入学した。 20~21年ノルマンディーやセーヌ河畔の風物を水彩画に残し,24年 J.コンスタブルとともにサロンに陳列され,イギリス風景画の存在を認識させた。 25年 E.ドラクロアとともにイギリスに戻り,26年イタリアを旅行し特にベネチア派を研究。 26,28年のイギリスとフランスでの展覧会で評価を得た。 28年家族に呼戻されてロンドンに帰ったが 26歳で早世。彼の風景画はロマン派を代表し,イギリス,フランスの 19世紀の画家に大きな影響を与えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボニントン」の意味・わかりやすい解説

ボニントン
ぼにんとん
Richard Parkes Bonington
(1802―1828)

イギリスの画家。ノッティンガム郊外に生まれ、1817年フランスのカレーに移る。ここでL・フランシアに伝統的なイギリス水彩画を学ぶ。20年パリに出て、グロアトリエに入る。ドラクロワと親交を結び、その影響で歴史や東方風俗主題にしたロマンチックな作品も描いたが、彼の本領は鮮やかな色彩で明快に描かれた風景画にあった。22年のサロンに出品した水彩画で一躍注目を浴び、24年のサロンでは金賞を受賞したが、26歳の若さで結核に倒れた。その後のフランス風景画に与えた影響は少なくない。

[谷田博行]

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