ボンズ(読み)ぼんず(その他表記)Barry Lamar Bonds

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボンズ」の意味・わかりやすい解説

ボンズ
ぼんず
Barry Lamar Bonds
(1964― )

アメリカのプロ野球選手(左投左打)。大リーグ(メジャー・リーグ)のピッツバーグ・パイレーツサンフランシスコ・ジャイアンツ外野手としてプレー。走攻守の三拍子そろった「パーフェクト・プレーヤー」とうたわれ、大リーグ史上最多の7回にわたって最優秀選手MVP)に選ばれた、球史に残る強打者である。

 7月24日、カリフォルニア州リバーサイドで生まれる。かつてジャイアンツなどで俊足強打の外野手として鳴らしたボビー・ボンズBobby Lee Bonds(1946―2003)の息子としてアリゾナ州立大時代から注目を集め、1985年、ドラフト1巡目(全体6番目)指名を受けてパイレーツ入団。同年はマイナー・リーグA級でプレーしたが、1986年にはAA級を飛ばしてAAA級に昇格、44試合に出場したところで大リーグにデビューした。113試合の出場で打率こそ2割2分3厘ながら、ホームラン16本と盗塁36を記録して、才能の片鱗(へんりん)をみせた。翌87年からレギュラーに定着。1990年には打率3割1厘、ホームラン33本、打点114、盗塁52の好成績をマークしてチームに11年ぶりの地区優勝をもたらし、最優秀選手(MVP)となった。1992年はホームラン34本、盗塁39を記録し、2回目の「30本30盗塁」を達成して3年連続の地区優勝に貢献し、MVPに選ばれた。1993年にジャイアンツに移籍し、その年、ホームラン46本、打点123で二冠王となり、2年連続MVPとなった。1995年からは、3年連続して「30本30盗塁」を達成し、なかでも96年はホームラン42本、盗塁40で、このシーズンのホームランと盗塁が40以上というのは大リーグ史上2人目の記録であった。1998年は8回目のゴールドグラブ賞を受賞したが、この年以降は盗塁が30を切るようになった。しかし強打には磨きがかかり、翌99年は故障で102試合の出場ながらホームラン34本をマーク、復活した2000年も49本を放った。そして、2001年にはホームラン73本を打ち、マーク・マグワイアのもつシーズン最多記録70本を更新。本塁打王を獲得してMVPにも選ばれた。2002年は打率3割7分で初の首位打者になると同時に、四球198の新記録も樹立し、またもMVPとなった。この年チームはワールド・シリーズに出場、エンゼルスと対戦した。シリーズ初打席でホームランを打つなど、打率4割7分1厘、ホームラン4本、打点6の猛打を発揮したが、最終第7戦で敗れワールド・シリーズ制覇はならなかった。2003年には通算盗塁500を突破、史上初のホームラン500本以上と盗塁500以上の達成者となり、史上初めて3年連続でMVPに選ばれた。2004年はハンク・アーロン、ベーブ・ルースに続く史上3人目の通算700本塁打を記録。このシーズンのホームランは45本にとどまったが、打率3割6分2厘で2回目の首位打者を獲得、自己最多を更新する232四球を記録するなどして4年連続MVPとなり、また2001年、02年に続き3回目のハンク・アーロン賞(リーグの最優秀打者に贈られる賞)を受賞した。2005年は開幕前に膝(ひざ)の手術を受けるなどして142試合に欠場、メジャー昇格以来最悪のシーズンになった。

[山下 健]

2006年以降

2006年は130試合に出場。打率2割7分、ホームラン26本と低調に終わったが、通算ホームラン数を734本としてベーブ・ルースの715本を超え、ハンク・アーロンに次いで大リーグ歴代2位となった。2007年は打率2割7分6厘、ホームラン28本であったが、8月7日の対ワシントン・ナショナルズ戦で通算756本目となるホームランを打ち、ハンク・アーロンの通算本塁打755本の大リーグ記録を塗りかえた。しかし、次シーズン以降の球団の戦力構想からはずれ、このシーズンを最後にジャイアンツを退団した。

 2007年までの通算成績は、出場試合2986、安打2935、打率2割9分8厘、本塁打762、打点1996。獲得したおもなタイトルは、首位打者2回、本塁打王2回、打点王1回、MVP7回、ゴールドグラブ賞8回。

[編集部]

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デジタル大辞泉プラス 「ボンズ」の解説

ボンズ

日本のアニメーション制作会社のひとつ。本社所在地は東京都杉並区。正称「株式会社ボンズ」。1998年設立。「ボンズ」の英語表記は“BONES”。「鋼の錬金術師」「交響詩篇エウレカセブン」などの作品を手がける。日本動画協会正会員。

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