片鱗(読み)へんりん

精選版 日本国語大辞典 「片鱗」の意味・読み・例文・類語

へん‐りん【片鱗】

〘名〙
一片うろこ。うろこ一枚。
草枕(1906)〈夏目漱石〉七「片鱗を溌墨淋漓の間に点じて、虬龍の怪を、楮毫の外に想像せしむるが如く」
② 転じて、ごくわずかな部分一端
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生富士を観る「ふむ。どうもすばらしい片鱗だナ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「片鱗」の意味・読み・例文・類語

へん‐りん【片×鱗】

1枚のうろこ。
多くの中のほんの少しの部分。一端。「片鱗をうかがわせる」
[類語]一方片方片一方片割れ他方一面半面他面側面片側片面片端一端一半一環一面的一方的サイド

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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