マッケンジー川(読み)まっけんじーがわ(英語表記)Mackenzie River

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マッケンジー川」の意味・わかりやすい解説

マッケンジー川
まっけんじーがわ
Mackenzie River

カナダ、ノースウェスト・テリトリーズ北西に流れ、北極海のボーフォート海に注ぐカナダ最大の川。狭義グレート・スレーブ湖から河口まで)の長さは1790キロメートル。ブリティッシュ・コロンビア州北部のロッキー山脈中に源を発するフィンレー川が東進してピース川、アサバスカ湖からスレーブ川となり、グレート・スレーブ湖に注ぐ上流諸川を含めた全長は4220キロメートルに達する。グレート・スレーブ湖からはマッケンジー山脈の東麓(とうろく)を流れてマッケンジー低地をつくり、無数に池沼のある森林ツンドラ地域が広がる。6月~10月中旬は氷が融(と)け、河口からグレート・スレーブ湖まで航行できる。1789年にアレキサンダー・マッケンジーが発見し、ハドソン湾会社が流域各地に物資交易所をつくった。

[大竹一彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マッケンジー川」の意味・わかりやすい解説

マッケンジー川
マッケンジーがわ
Mackenzie River

カナダ北部,グレートスレーブ湖に源を発し,北西流してボーフォート海のマッケンジー湾に注ぐ川。全長約 1705km。広義には,ブリティシュコロンビア州中北部にフィンリー川として源を発し,ピース川,アサバスカ湖,スレーブ川を経てグレートスレーブ湖に注ぐ水系をも含む。流域面積 176万 5000km2。全長 4250km。6月上旬~10月中旬融氷し,河口-グレートスレーブ湖間は航行可能となる。 1789年 A.マッケンジーが発見し,探検したことにちなんで命名された。沿岸にはフォートプロビデンス,ノーマンウェルズ,アクラビクなどの居住地がある。特にノーマンウェルズは石油採掘の基地となっている。

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