改訂新版 世界大百科事典 「マテイコ」の意味・わかりやすい解説 マテイコJan Matejko生没年:1838-93 ポーランドの画家。クラクフ生れ。1858年以降ミュンヘンとウィーンのアカデミーで学び,60年帰郷。64年パリでサロンの金賞を得た《スカルガの説教》で名声を確立。祖国の歴史上の大事件や戦闘をテーマに,大画面の写実的な歴史画を多数残す。そこには劇的な身ぶりと激しい感情表現の人物を多数描き込み,ときに当時の政治状況になぞらえて批判的に描いた。73年よりクラクフ美術学校校長。また国内外を旅行し,ヨーロッパ各地のアカデミー会員となる。89年よりクラクフの聖母マリア教会装飾に従事。肖像画も多い。当時からその主題重視に批判もあったが,国民画家としての影響力は現在なお大きい。執筆者:鐸木 道剛 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by