ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マヤーノ」の意味・わかりやすい解説
マヤーノ
Majano(Maiano), Benedetto da
[没]1497.5.27.
イタリア,フィレンツェ派の彫刻家,建築家。マイアーノともいう。建築家の兄ジュリアーノ Giuliano (1432~90) とともに活躍した。初め A.ロッセリーノの影響から出発し,次第にドナテロの作風に近づいたが,1470年以後は折衷主義に陥った。 72~75年,兄とともにファエンツァとサンジミニャーノで共働し,兄の指揮造営になるファエンツァ大聖堂で『サンソビーノ記念碑』を制作。サンジミニャーノではサンタゴスティーノ聖堂の『聖バルトルドゥスの大理石祭壇』などを手がけ,75年にはフィレンツェのパラッツォ・ベッキオ「会見の間」の洗礼者ヨハネ像のある扉や,サンタ・クローチェ聖堂の説教壇を制作。ほかに肖像彫刻も知られている。建築家としても,アレッツォのサンタ・マリア・デレ・グラツィエ聖堂の正面吹抜廊や,クロナカと共作のフィレンツェのパラッツォ・ストロッツィなどのすぐれた業績を残した。
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