マリーン朝(読み)マリーンちょう(英語表記)Marīn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マリーン朝」の意味・わかりやすい解説

マリーン朝
マリーンちょう
Marīn

北アフリカ,モロッコのイスラム王朝 (1196~1472) 。遊牧ベルベル人のゼナータ族がアトラス山中に建てた王朝で,13世紀後半にはムワッヒド朝支配下のモロッコ諸地方に進出し,1269年にその首都マラケシュを落してムワッヒド朝を滅ぼし,フェスに首都をおいた。同朝の歴代スルタンは,スペインのキリスト教勢力との対決に力を注ぎ,しばしばスペインに侵攻したが,1340年のリオ・サラドの敗戦以後は守勢に立たされた。 1415年ポルトガルがセウタを占領すると,再びキリスト教勢力との戦いが激しくなり,その指導権を得た傍流のワッタース家が 72年スルタンを称するに及び,同朝は滅んだ。

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