マルク共同体(読み)マルクきょうどうたい(英語表記)Markgenossenschaft

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マルク共同体」の意味・わかりやすい解説

マルク共同体
マルクきょうどうたい
Markgenossenschaft

ゲルマン社会および中世ドイツにおける共同用益地 (森林放牧地,沼沢など) の用益,管理を担当する組織をさす。古ゲルマン社会で,個々の家族に属さず,個々の家族の所属するある定住団体が所有し,その団体成員によって共同に利用される土地マルクと呼んだ。一つの村落マルク共同体を形成したり,あるいは数個の村落がマルク共同体を形成していたと考えられている。森林その他の共同地が相対的に狭くなり,その用益統制が必要になった時代に,いろいろな定住団体を主体として形成されたと考えられている。

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