ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミスカワイフ」の意味・わかりやすい解説
ミスカワイフ
Miskawayh, Abū `Alī Aḥmad
[没]1030
イランの哲学者,歴史家。イブン・ミスカワイフ Ibn Miskawayhとも呼ばれる。最初レイでブワイフ朝の宰相イブヌル・アミードに司書として仕え,976年にはバグダードのアズド・ウッダウラの側近となり,司書官をつとめた。のちには医者としてホラズム・シャー朝に仕えている。哲学,神学,歴史に関するアラビア語の著作を残したが,代表的なものに歴史書『諸民族の経験』 Tajārib al-Umam,哲学的倫理書『道徳の書』 Tahdhīb al-Akhlāqがある。後者は,のちのナーシル・ウッディーン・トゥーシーによってペルシア語に意訳された。
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