ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミリビリス」の意味・わかりやすい解説
ミリビリス
Myrivilis, Stratis
[没]1969. アテネ
ギリシアの作家。本名 Stratis Stamatopoulos。アテネ大学で法学を学んでいたが,バルカン戦争 (1912~13) 勃発とともに軍務につき,第1次世界大戦,ギリシア=トルコ戦争 (19~22) に従軍。戦場での体験をもとに 1930年に最初の小説『墓での生活』I zoi en tafoを発表,反戦小説『黄金の眼をした女教師』I daskala me ta chrysa matia (32) ,『人魚となった聖母』I panagia i gorgona (55) と合せて戦争3部作と呼ばれる。また短編小説にもすぐれ,その抒情性と幻想性は出身地レスボス島の方言を基調にした特異な文体と相まって,独自の世界をつくり出している。 58年アテネ・アカデミーの会員となり,現代ギリシア散文文学の第一人者とみなされた。ほかに『赤の話』 Kokkines istories (14) ,『緑の本』 To prasino biblio (36) ,『青の本』 To galazio biblio (39) 。
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