ミリューチン(英語表記)Milyutin, Dmitrii Alekseevich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミリューチン」の意味・わかりやすい解説

ミリューチン
Milyutin, Dmitrii Alekseevich

[生]1816.7.10. モスクワ
[没]1912.2.7. ヤルタ近郊シメイス
ロシアの軍人政治家伯爵。軍アカデミー教授,コーカサス (カフカス) 軍総参謀長などをつとめたあと,1861~81年陸相に就任。 60~70年代一連の軍制改革を行いロシア軍の近代化を促進。政治的には穏健な自由主義の立場をとり,ブルジョア諸改革を唱え,農民運動譲歩。他方 63~64年のポーランド蜂起には徹底的な弾圧を主張した。 78年のベルリン会議後は事実上ロシア外交を指導。アレクサンドル3世治世初期には,M.T.ロリース=メーリコフらとともに,K.P.ポベドノスツェフらの反動グループに対立。 81年引退した。

ミリューチン
Milyutin, Nikolai Alekseevich

[生]1818.6.18. モスクワ
[没]1872.2.7. モスクワ
ロシアの政治家。 D.A.ミリューチンの弟。モスクワ大学卒業後,内務省に勤務し,1859~61年農奴解放のため「法典編纂委員会」の委員として活躍した。 64年からは,ポーランドの農奴解放のためにも大きな足跡を残し,67年病気のため退職した。

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