メンガタスズメ(読み)めんがたすずめ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メンガタスズメ」の意味・わかりやすい解説

メンガタスズメ
Acherontia styx; oriental death's head moth

鱗翅目スズメガ科。前翅長 42~53mm。胸部背面の斑紋がヒトの頭蓋骨に似ているためその名がある。頭部,胸部は暗褐色腹部は黄色で各節に黒色帯があり,背面中央は灰青色。前翅表面は暗褐色,後翅は黄色で2条の黒色帯がある。成虫は5~10月に出現し,「きーきー」と発音する。幼虫ゴマ,ナス,ジャガイモ,チョウセンアサガオなどの葉を食べる。本州中部以南の日本各地と朝鮮,中国などに産するものを亜種 A. s. crathisといい,原亜種はスリランカ,インドなどに産する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メンガタスズメ」の意味・わかりやすい解説

メンガタスズメ
めんがたすずめ / 面形天蛾
[学] Acherontia styx

昆虫綱鱗翅(りんし)目スズメガ科に属するガ。はねの開張90~100ミリ。頭、胸、前翅は黒く、胸部背面には人の顔を連想させるような模様があるのでこの名がある。腹部と後翅は橙黄(とうこう)色、腹部背面には青色帯があり、各節は黒帯で縁どられる。後翅には2本の黒帯がある。本州以西、東南アジアに広く分布する。幼虫はゴマの葉を好んで食べるので、ゴマの栽培地でよく発生する。蛹(さなぎ)で越冬、成虫は年1、2回発生する。

[井上 寛]

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