日本大百科全書(ニッポニカ) 「モントルー会議」の意味・わかりやすい解説
モントルー会議
もんとるーかいぎ
1936年7月スイスのモントルーで開かれた、黒海と地中海を結ぶコンスタンティノープル海峡(北からボスポラス海峡、マルマラ海、ダーダネルス海峡により形成。両岸はトルコ領)の通過の自由を決めた会議。海峡制度に関する条約(日本は1937年に批准)を採択した。この条約で、締約国の「海峡における海路の通過および航行の自由」(第1条)が宣言された。平時における商船の通航にはなんらの手続も必要とせず、軍艦に関しては8日前の予告で通航できるが、非黒海沿岸国の軍艦の場合15日前の予告を要求される。戦時でも、トルコが交戦国でない限り、商船の通航の自由、交戦国以外の軍艦の通過および航行の自由が保証される。
[經塚作太郎]