ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンモランシー公」の意味・わかりやすい解説
モンモランシー公
モンモランシーこう
Montmorency, Anne, Duc de
[没]1567.11.12. パリ
フランスの軍人,元帥。シャルル8世の王妃アンヌ・ド・ブルターニュを名づけ親にもち,のちの国王フランソア1世とともに養育され,1515年後者の登位後に要職についた。 22年陸軍元帥。 25年イタリア戦争で王とともに神聖ローマ皇帝カルル5世の捕虜となり,解放後,26年ラングドック地方総督などを歴任。 27年イングランドを反カルル5世のコニャック同盟に加盟させ,29年フランスとカルル5世との間にカンブレー条約を結ばせることに成功。 36年再びカルルと戦い,焦土戦術を展開。のち宮内長官となったが失政と宮廷の陰謀により引退。 47年アンリ2世に召され,ボルドーの塩税反乱を残酷に鎮圧。 51年公爵。 59年カトー=カンブレジの和約を成立させたが,解任。 60年シャルル9世が即位すると権力に復帰。ギーズ公フランソアらと同盟してユグノーと戦い,戦傷死。
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