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ゆかりの月 ゆかりのつき

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百科事典マイペディアの解説

ゆかりの月【ゆかりのつき】

地歌の曲名。鶴山勾当作曲の端歌。1740年の床開きでの初演以来流行したといわれる。遊女が昔の男を思ってその心情を月影に寄せて歌ったもの。この曲を素材に長唄の同名曲が作られた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゆかりの月
ゆかりのつき

地歌の曲名。端歌(はうた)物。鶴山勾当(つるやまこうとう)作曲。本調子。1740年(元文5)の歌びらき以来大いに流行したという。遊女が意にそまぬ人に身請けされ、別れた男に思いをはせ、月の影に託して心情を述べたもの。のち宮薗(みやぞの)、常磐津(ときわず)、富本(とみもと)、清元(きよもと)らの豊後(ぶんご)系浄瑠璃(じょうるり)や義太夫(ぎだゆう)など、いわゆる「夕霧物」と称せられる曲中で、落魄(らくはく)した藤屋伊左衛門が大坂新町吉田屋で遊女夕霧との全盛時の昔をかこつくだりに、この曲の「可愛(かわい)い男に逢坂(おうさか)の」から「澄むはゆかりの月の影」の節調が挿入されている。また長唄(ながうた)でも、1798年(寛政10)歌舞伎(かぶき)狂言の「めりやす曲」として地歌そのままの歌詞を転用したものが今日でも歌われている。[林喜代弘]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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