日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨーロッパ放送連合」の意味・わかりやすい解説
ヨーロッパ放送連合
よーろっぱほうそうれんごう
European Broadcasting Union
略称EBU。ヨーロッパ地域の放送機関を会員として1950年に発足した国際組織で、1993年に旧社会主義国の放送連合であった国際放送機構(OIRT)を吸収し、全ヨーロッパ規模の放送連合となった。正会員は、ヨーロッパ放送地域(ヨーロッパおよび地中海沿岸のアジア・アフリカ)の国の全国的性格の放送機関またはそのグループ。また準会員は、ヨーロッパ放送地域外の放送機関となっている。2000年現在、正会員は50か国69機関、準会員29か国48機関。日本からは、準会員としてNHK、TBS(東京放送)、NTV(日本テレビ放送網)、フジテレビ、テレビ朝日、FM東京、日本民間放送連盟が加盟している。EBUの目的は、会員の利益保護、主要なスポーツ放送権の交渉、会員放送機関のネットワークであるユーロビジョンとユーロラジオの運営、番組交換や共同制作の調整などである。総会の下に、テレビ番組、ラジオ番組、法律、技術の4委員会が置かれている。本部はスイスのジュネーブにある。
[田村穣生]