ランキンサイクル(英語表記)Rankine cycle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランキンサイクル」の意味・わかりやすい解説

ランキンサイクル
Rankine cycle

クラウジウスサイクルともいう。蒸気原動所の最も基本的な蒸気サイクルで,W.ランキンにちなんで名づけられた。これは,(1) 飽和水を給水ポンプで断熱圧縮してボイラに供給する過程,(2) ボイラで等圧加熱を行い過熱蒸気にする過程,(3) 原動機 (一般には蒸気タービン) で断熱膨張を行なって仕事を発生する過程,(4) 排気復水器中で等圧冷却されて飽和水となる過程の4過程から成る。このサイクルの理論熱効率は蒸気タービンの入口蒸気の圧力と温度および排圧 (復水器の圧力) によって異なり,入口の圧力と温度が高いほど,また復水器圧力が低いほど良好である。ただし,入口温度は耐熱材料性質から制限を受ける。復水器圧力は冷却水の温度によって制限を受ける。

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