ランキンユゴニオの関係式(読み)ランキンユゴニオノカンケイシキ

デジタル大辞泉 の解説

ランキンユゴニオ‐の‐かんけいしき〔‐クワンケイシキ〕【ランキンユゴニオの関係式】

衝撃波前後における流体の各物理量についての関係式密度速度温度などの物理量を、圧力比熱比によって表すことができる。英国ランキンフランスのユゴニオがそれぞれ独立に導出。ランキンユゴニオの式。

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法則の辞典 の解説

ランキン‐ユゴニオの関係式【Rankine-Hugoniot relations】

質量運動量エネルギー保存の法則*から導出された関係式で,衝撃波の通過前後における速度と伝達流体の圧力,密度,エンタルピー相関関係を表す.波面の前方後方における圧力を p1p2p2p1),密度を ρ1,ρ2定圧比熱定積比熱の比(ポアッソンの係数*)を γ としたとき

となる.波面の伝播速度のマッハ数*Ma で表すと

が成り立つ.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のランキンユゴニオの関係式の言及

【高速気流】より

…衝撃波に関する理論では,1870年にスコットランドのW.J.M.ランキンが,また87年にフランスのユゴニオHenri Hugoniot(1851‐87)が,それぞれ独立に衝撃波前後の圧力と密度の関係を与える式を導いた。これは現在,ランキン=ユゴニオの関係式として知られている。1907年にはドイツのL.プラントルらが物体の角をまわる超音速流の膨張に関して理論を展開した。…

【衝撃波】より

…ただしそこでは粘性や熱伝導などの散逸が大きくなって急峻化が妨げられ,結局,追いつきによる非線形効果と散逸効果とがつりあった状態で急峻な波面が形成され,音速より速い速度で定常伝搬することになる。 とくに断熱指数γの理想気体では,衝撃波の前方での圧力p1,密度ρ1,温度T1が,後方ではそれぞれp22,T2になるものとすれば,衝撃波の前後での質量,運動量,エネルギーの保存則からランキン=ユゴニオの関係式,が得られる。ここでξ=p2/p1は衝撃波の強さと呼ばれ,v1,v2はそれぞれ衝撃波に相対的に入り出ていく流れの(面に垂直な)速度である。…

※「ランキンユゴニオの関係式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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