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衝撃波 しょうげきはshock wave

翻訳|shock wave

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

衝撃波
しょうげきは
shock wave

空気のような圧縮性流体の中で,微小な圧力変化が起ると,それは音波となって伝搬する。しかし,爆発のときのような強い圧力上昇が起ると,それは不連続的な圧力増加を伴う波として,音速以上の速さで伝搬する。これを衝撃波という。衝撃波面を通過する際には,圧力だけでなく,密度,温度も不連続的に上昇する。超音速流の中,または超音速飛行物体のまわりには必ず衝撃波が発生し,造波抵抗 (→抵抗 ) を引起す。実験室では,衝撃波管を用いて衝撃波を発生することができ,高速気流の研究がなされる。ほかに,衝撃波による高温や高圧発生を利用して,高温化学,高圧化学,プラズマ物理学などの研究にも応用される。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

衝撃波

空気の圧力が波として伝わる現象で、物体が空気中を音より速く動いたときなどに生まれる。飛行中の超音速丘コンコルド」から出た衝撃波が地上の窓ガラスを割るなどの被害を出したことが知られている。国内では米軍機による衝撃波の被害が問題となっている。衝撃波を絞って特定の場所に当て、破壊力を制御する技術もある。医療現場では、体内にできた結石を壊して体外に取り出す技術などに応用されている。

(2013-02-17 朝日新聞 朝刊 2総合)

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デジタル大辞泉の解説

しょうげき‐は【衝撃波】

音速以上の速さで伝わる強烈な圧力変化の波。爆発による圧縮波や、航空機が音速を超える際に発生する弾頭波など。

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百科事典マイペディアの解説

衝撃波【しょうげきは】

ショックウェーブ。気体中で火薬の爆発などにより局部的に急激な強い圧縮を生じたとき,この強い圧力変化は音速以上の速度で気体中を伝播する。これを衝撃波といい,波の前方と後方で気体の圧力や密度が不連続的に変化する。
→関連項目後退角チェレンコフ効果超音速気流流線型

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうげきは【衝撃波 shock wave】

流体中を伝搬して,圧力,密度,温度の不連続的上昇を引き起こす波。超音速の気流中におかれた物体または逆に静止流体中を超音速で進行する物体では,遠くまで広がる定在波として衝撃波が見られる。 密度の可変な流体(縮む流体,圧縮性流体)中に生ずる圧力や密度の微小変化は,静止流体中を音波として伝わっていくが,振幅が有限になると,圧力の高い部分の伝搬速度が圧力の低い部分の伝搬速度より大きいので,圧力の高い部分が低い部分に追いついて波の急峻化が起こる。

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大辞林 第三版の解説

しょうげきは【衝撃波】

通常の音速よりも速く伝播でんぱする、空気中に生じた急速な圧縮波。爆発によって起こる圧縮波や音速以上の速さで飛ぶ飛行体の頭部を頂点として円錐形に生ずる弾頭波など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

衝撃波
しょうげきは
shock wave

爆発などによって発生し、気体中の音速より速く進む波。静止した気体中を、気体の音速より速い速度(超音速)で物体(たとえば飛行機)が動くとき、物体により発生した気体の圧力変化は、衝撃波面に集中する。この波面では気体の密度と速度が不連続的に変化する。超音速ジェット機では、マッハ・コーンとよばれる円錐(えんすい)内のみにしかジェット機による圧力変化が伝わらず、円錐面上は衝撃波となっている。また、物体がなくても、気体自身が自らの音速以上で流れるとき、密度と速度が不連続変化をする衝撃波が発生する。たとえば、核爆発がおこれば、その周辺の気体は加速されて超音速で広がり始め、衝撃波が発生する。このような場合を爆風波とよび、高圧のガスの波となって伝播(でんぱ)する。原爆や水爆の爆発で家や橋を吹き飛ばすほどの大きな圧力を示すのは、この爆風波(衝撃波)のためである。衝撃波の前面と後面の圧力の比を衝撃波の強さと定義し、それが決まると、速度や密度がどの程度不連続変化するかは、衝撃波の前面と後面で質量・運動量・エネルギーの三つの保存則を適用することによって求められる。これをランキン‐イゴニオの関係式という。衝撃波面に立ってみると、上流側から超音速の流れが入り、下流側へ亜音速で流れ出している。このとき、上流側の流れの運動エネルギーの一部が熱エネルギーに変わり、高温高圧状態が下流側につくられるのである。星の爆発による1018メートルもの大きさに広がった衝撃波や、太陽からくるプラズマ流のため地球の磁気圏で衝撃波が生じていることなども、よく確かめられている。[池内 了]

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世界大百科事典内の衝撃波の言及

【SST】より

…しかし速度が音速(成層圏では約1060km/h)に近づくと抵抗が急に増すため,ふつうのジェット輸送機はその手前の亜音速のM0.8あたりを経済的な巡航速度とし,これは1950年代の初期のジェット輸送機も現在もほぼ変わらない。音速付近の遷音速では,機体表面の気流に,機体との速度差が音速以上と以下のところが生じ,境目に衝撃波が発生して抵抗は増し,機のつり合いも変わるので,継続的な飛行には適さない。飛行速度がほぼM1.4以上になると,機体表面の気流はすべて音速を超えて再び安定し,継続飛行に適した条件が得られる。…

【核兵器】より

…核分裂反応を起爆に使用しないで高性能火薬,レーザー,荷電粒子等で核融合反応を起こさせる水爆は,研究段階にあると見られる。
【核爆発の効果】
 核爆発に関連して衝撃波(爆風),熱線,放射線,さらに電磁パルス等が発生するが,その効果は地表面と爆発点との相対位置によって異なる。通常核爆発形式を(1)高空爆発,(2)空中爆発,(3)地表爆発,(4)地下爆発,(5)水中爆発に分類している。…

【火薬】より

…デフラグレーションは日本では爆燃と訳されることが多いが,空気中の酸素の補給なしに進行する燃焼は爆発的でなくてもデフラグレーションと呼ばれる。爆ごうは衝撃波を伴った速い燃焼である。衝撃波とはそれが伝わる媒質中の音波より速い速度で伝わる圧縮波で,衝撃波によって固体物質の破壊が起こる。…

【高速気流】より

…臨界マッハ数の大きさは物体の形によって決まり,ふつうの翼型では0.7~0.8程度である。主流のマッハ数を臨界マッハ数より大きくすると,図のaに示すように,翼の上面の最大速度の点のまわりに超音速流の領域ができ,この超音速流が再び亜音速流に減速するところに,衝撃波と呼ばれる強い圧縮波が発生する。この状態では翼のまわりの流れに亜音速の部分と超音速の部分が共存することになる。…

【衝撃変成作用】より

…高い圧力の衝撃波が通過した岩石や鉱物に生ずる物理的・化学的な変化の総称。天然では隕石が地表に落下したとき,その落下速度が非常に高速であるため隕石孔を作り,その周囲の岩石に短時間の大きな変形を与える。…

【ソニックブーム】より

…飛行機が音速を超えて飛行するときに発生する衝撃波が,地上に到達して爆発音として聞こえる現象。ときには窓ガラスを割るような破壊力を発揮することもある。…

【超音速飛行】より

… 空気の流れは,その速度が音速に近づくにつれて圧縮による影響が無視できなくなり,音速を超えると流れの性質は急変する。一般にマッハ1を境にして,それ以下の速度の気流を亜音速流,マッハ1以上の気流を超音速流というが,超音速流では圧縮性のためにその中におかれた物体から衝撃波が発生し,それに伴って物体には大きな抵抗が働く。静止した空気の中を飛行機が飛ぶ場合も現象的にはまったく同じであって,超音速飛行を実現するためには,衝撃波に伴って生ずる抵抗をいかにして減らすかということと,その抵抗に打ち勝つ推力を発生できる推進装置を開発することが必要であった。…

※「衝撃波」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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