法則の辞典 「ラーモアの歳差運動」の解説
ラーモアの歳差運動【Larmor's precession】
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H は外部磁場,e,m は電子の電荷と質量,c は光速度である.他の荷電粒子に対しても磁場中におかれた場合には同じような歳差運動が起きるが,その周波数はそれぞれ異なる(ラーモア周波数*を参照).これが電子スピン共鳴や核磁気共鳴の原理でもある.
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
… なお,歳差運動によって生ずる現象のうち,周期的な部分を章動nutation,非周期的な部分を歳差と呼んで区別することもある。磁場の作用下で,粒子あるいは粒子系の,磁気モーメント(または角運動量)のベクトルが磁場方向を軸として回転する現象をラーモアの歳差運動というが,この場合に現れるのは章動のみである。独楽(こま)【小出 昭一郎】。…
…この間1892年ローヤル・ソサエティ会員に選ばれ,1901‐12年会長をつとめた。1898年発表の論文の中で,電子の軌道運動に対する磁場の効果として電子軌道の歳差運動(ラーモアの歳差運動)を導入,電子理論の展開に寄与した。このほか,光学,解析力学,地球力学などの研究もある。…
※「ラーモアの歳差運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」