20世紀西洋人名事典 「ルイージキアレッリ」の解説
ルイージ キアレッリ
Luigi Chiarelli
1880 - 1947
イタリアの劇作家。
1916年上演の「仮面と素顔」で、「グロツテスキ(怪奇派)」演劇の創始者としてデビュー、第一次世界大戦後のヨーロッパ演劇の革新に画期的な役割を果たした。’17年発表の「絹の階段」をはじめ、名誉、権力、愛、徳のむなしさを描いた「幻影」(’19年)、噂が真実同様に強いことを暗示した秀作「花火」(’22年)など、いずれも思想の相対性、旧来の道徳への不信と懐疑を示し、ピランデッロを招来する素地を培う。’38年にはローマ建国の伝説的英雄を主人公にした「今日のエネア」で、新境地を開いた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報