幻影(読み)ゲンエイ

デジタル大辞泉 「幻影」の意味・読み・例文・類語

げん‐えい【幻影】

感覚錯誤によって、実際には存在しないのに、存在するかのように見えるもの。まぼろし。「幻影におびえる」
まるで現実に存在しているかのように、心の中に描き出されるもの。遠い過去情景や、願望から作り出される将来の像など。「成功幻影を追い求める」
[類語]幻視

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精選版 日本国語大辞典 「幻影」の意味・読み・例文・類語

げん‐えい【幻影・幻翳】

  1. 〘 名詞 〙 感覚などの錯誤によって、実際はありもしないのに、あるかのように見えるもの。まぼろし。また、心中に描き出される姿。おもかげ
    1. [初出の実例]「斑衣擬作堂前舞、幻影難留世上過」(出典:宝覚真空禅師録(1346)坤・己巳除夕)
    2. 「今眼を瞑って越方(こしかた)の幻影を喚起して見るに」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三)
    3. [その他の文献]〔蘇軾‐登州海市詩〕

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普及版 字通 「幻影」の読み・字形・画数・意味

【幻影】げんえい

まぼろしとしてみえるもの。宋・軾〔登州海市〕詩 心に知る、見る皆幻影なるを 敢て耳目を以て、工を煩(わづら)はさんや

字通「幻」の項目を見る

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