レーザー干渉計重力波天文台(読み)レーザーカンショウケイジュウリョクハテンモンダイ(その他表記)Laser Interferometer Gravitational-Wave Observatory; LIGO

デジタル大辞泉 の解説

レーザーかんしょうけい‐じゅうりょくはてんもんだい〔‐カンセフケイヂユウリヨクハテンモンダイ〕【レーザー干渉計重力波天文台】

ライゴ(LIGO)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

レーザー干渉計重力波天文台
レーザーかんしょうけいじゅうりょくはてんもんだい
Laser Interferometer Gravitational-Wave Observatory; LIGO

アメリカ合衆国ワシントン州ハンフォードおよびルイジアナ州リビングストンに設置された,重力波検出するための天文台。1994年に建設が始まり,2002年に観測を開始した。二つの中性子星あるいはブラックホールが合体したときや,恒星が崩壊して II型超新星爆発(→超新星)が起こったときに放出される重力波を検出できるよう設計されている。2台の巨大な L字型レーザー干渉計(→干渉計)からなり,干渉計は直角に配置された長さ 4kmのアーム 2本を有する。それぞれのアームは直径 1.3mの真空管で覆われている。重力波は重力場に生じたゆがみが波として伝播したものである。一般相対性理論によれば,質量をもつ物体の存在によって時空がゆがみ,物体が運動すると時空のゆがみが波として伝わる。つまり,電磁場の変動が波として伝わるのと同じように,重力場の変動も波として伝わっていく。重力波が LIGOの干渉計を通過すると,アームの一方が縮んで他方が伸びる。この長さの変化が二つのレーザー光の干渉縞の変化となって現れる。LIGOは超高感度であるため,アームの微細な長さの変化を検出することができる。2015年,感度をさらに高め改良された LIGO(アドバンスドLIGO)が観測を再開し,世界で初めて重力波の直接検出に成功した。

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