現代外国人名録2016 「ロジャーダルトリー」の解説
ロジャー ダルトリー
Roger Daltrey
- 職業・肩書
- ロック歌手,俳優
- 国籍
- 英国
- 生年月日
- 1944年3月1日
- 出生地
- ロンドン・ハマースミス
- 本名
- ダルトリー,ロジャー・ハリー〈Daltrey,Roger Harry〉
- グループ名
- グループ名=ザ・フー〈The Who〉
- 勲章褒章
- CBE勲章
- 経歴
- 学業優秀な少年であったが、12歳の頃からギターを弾き始め、ロックンロールに熱中するあまり学校から放校処分を受けた。それからは板金溶接工として働く傍ら、15歳でジョン・エントウィッスルらとディトゥワーズを結成。これにピート・タウンゼントが加わり、バンド名をザ・フーに変えるが、間もなくレコード会社の勧めでハイ・ナンバースに改名し、1964年シングル「アイム・ザ・フェイス」でデビュー。しかしこのセールスが芳しくなかったため、同年ドラマーのキース・ムーンが加入した後、バンド名をザ・フーに戻し、’65年シングル「アイ・キャント・エクスプレイン」で再デビューした。デビュー当初からモッズと呼ばれる英国の若者たちの支持を得、同年リリースの3枚目のシングル「マイ・ジェネレイション」が全英2位の大ヒット。さらに大音量による演奏や派手なステージ・アクション、ギターやドラムキットを壊す過激なパフォーマンスも話題を呼び、一躍ビートルズ、ローリング・ストーンズ、キンクスと並ぶ英国の4大ロックバンドの一角を占めるに至った。自身はバンドのボーカル兼フロントマンとしてグループを牽引し、ソウルフルな歌唱やマイクを振り回すアクションも観客の注目を集めた。’67年モンタレー・ポップ・フェスティバルに出演し、過激なステージで米国でも人気を獲得。’69年ロックオペラ「トミー」を発表、欧州や米国のオペラハウスをツアーし、アルバム、ステージ共に高い評価を得る。同年米国ニューヨーク州で開催された伝説的な音楽フェスティバル、ウッドストックにも参加。’73年モッズをテーマにしたロックオペラ「四重人格」を発表(本作は’79年に「さらば青春の光」として映画化)。’73年初のソロアルバム「ダルトリー」をリリース。’75年には自作のロックオペラを映画化したケン・ラッセル監督「トミー」の主演に抜擢されて映画界にも進出。同年同監督の「リストマニア」でも主役を務め、俳優としての地位を確かなものとした。しかし’78年9月キース・ムーンが急死。その後も元スモール・フェイセスのケニー・ジョーンズを後任ドラマーにしてアルバムやコンサートを続けるが、バンドとしての勢いは衰え’82年に解散。以後はソロアーティスト、映画・テレビ俳優として活躍。傍ら’85年のライブ・エイドなどで一時的のザ・フーを再結成させていたが、’96年英国のチャールズ皇太子主催のプリンス・トラスト・コンサートを機に正式に再結成を果たし、以後は断続的にコンサートを行う。英国の4大ロックバンドの一つに数えられる大物でありながら長らく来日公演を行ってこなかったが、2004年ロック・オデッセイに参加するため待望の初来日を果たす。2006年バンドとしては24年ぶりスタジオアルバムとなる「エンドレス・ワイヤー」を発表。2008年来日公演。ザ・フーとしてのアルバムは他に「クイック・ワン」「ライヴ・アット・リーズ」「フー・アー・ユー」「フェイス・ダンシズ」などがあり、他の映画出演作に「レガシー」(1979年)、「McVicar」(’80年)、「三文オペラ」(’89年)、ドキュメンタリー映画「ザ・フー:アメイジング・ジャーニー」などがある。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報