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イギリス,イングランド北部,ウェスト・ヨークシャー(旧,ヨークシャーのウェスト・ライディング)東部にある商工業都市。人口71万5200(2003)。ペナイン山脈の東麓,エア川の谷口に位置し,上流側のクレーバン峡谷がペナイン山脈を横断する地溝をなすため,古くからイングランド北部を東西に結ぶ重要な交通の中心となっていた。現在もペナイン越えの道路や鉄道,それにリーズ・リバプール運河が集中して,交通の結節点をなす。ペナイン山脈からの軟水を利用した毛織物業が中世から盛んで,そのほか衣服,車両,皮革,航空機部品などの工業が発達する。中世にはエルメット,ノーサンブリア各王国に属し,地方市場町として成長,1207年に自治都市となった。14世紀にフランドルから羊毛工業を導入し,産業革命ではヨークシャー炭田に近接していたこともあってイギリス最大の羊毛工業都市に発展した。また19世紀中葉からは既製服工業が成立,衣服取引の中心地にもなった。12世紀設立のカークストール修道院をはじめ,16世紀からのグラマー・スクール,1904年に総合化されたリーズ大学などがあり,文化の中心ともなっている。
執筆者:長谷川 孝治
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イギリス、イングランド北部、ウェスト・ヨークシャー大都市県の都市。人口71万5404(2001)。ペニン山脈を横切って東西イングランドを結ぶエア川沿いの交通の要衝で、11世紀ごろから市場町として発展した。14世紀にフランドルの職人が羊毛工業を導入し、原料や豊富な水の存在のおかげで18世紀にイギリス最大の羊毛工業都市となり、同時にリンネル製品や麻の紡織でもイギリスの中心となった。この結果、19世紀なかば以後、衣服卸売業が盛んになり、現在もイギリス衣服産業の中心となっている。一方、リーズはヨークシャー炭田に近接し、鉄鉱石の産出にも恵まれていたため、産業革命以降、鉄鋼業を中心とする近代工業都市として発展した。現在は衣服、航空機部品、電気機器、印刷、皮革などの諸工業が発達している。また、1770年のリーズ・リバプール運河開通により、リーズの交通の要衝としての地位はさらに高められ、商業、行政、文化の中心地としての発展も目覚ましい。市内には12世紀のカークストール修道院をはじめ、多くの教会、セント・アンズ大聖堂、トリエンナーレ音楽祭会場として知られる19世紀のコリンジアン・タウンホールなどがある。美術館、博物館、図書館などの公共建築物や市民公園も多い。1904年に総合大学となったリーズ大学は、自然科学、工学などの分野で広く知られる。
[井内 昇]
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