現代外国人名録2016 「ロジャーパルバース」の解説
ロジャー パルバース
Roger Pulvers
- 職業・肩書
- 作家,劇作家,演出家 元東京工業大学教授・世界文明センター長
- 国籍
- オーストラリア
- 生年月日
- 1944年5月
- 出生地
- 米国・ニューヨーク
- 学歴
- カリフォルニア大学ロサンゼルス校卒,ハーバード大学大学院ロシア地域研究所修士課程修了
- 受賞
- 宮沢賢治賞・イーハトーブ賞(第18回)〔2008年〕,文化庁長官表彰(文化発信部門)〔2009年〕,テヘラン国際映画祭脚本賞〔2009年〕「明日への遺言」,野間文芸翻訳賞(第19回)〔2013年〕「STRONG IN THE RAIN:SELECTED POEMS」
- 経歴
- カリフォルニア大学で政治学を学び、ハーバード大学大学院修士課程でロシア地域研究を専攻する。のちワルシャワ大学とパリ大学にも留学した。ベトナム戦争の徴兵を忌避して、1967年から5年間日本に滞在し、京都産業大学でロシア語とポーランド語を教える。傍ら宮沢賢治を読み日本語を習得。この間に多くの演劇人と交流し、初の劇作「ガリガリ夫人の完全犯罪」を発表。’72年オーストラリアへ渡り、’76年同国籍を取得。オーストラリア国立大学日本語学科助教授となったが、’80年劇作家、演出家として独立し、’82年から再び日本に住む。日本のテレビや雑誌などでのキレのある発言で幅広い人気をもつ。’91年京都府美山町へ移住。’92年離日、オーストラリアへ戻る。のち京都造形芸術大学教授、東京工業大学外国語研究教育センター教授を経て、同大世界文明センター長。2013年退任。「銀河鉄道の夜」など宮沢賢治作品の英訳や、独自分析を加えた日英対訳を多数出版。2013年宮沢賢治「雨ニモマケズ」ほかの編訳本「STRONG IN THE RAIN:SELECTED POEMS」(2007年)に対して第19回野間文芸翻訳賞が与えられた。主著に山下奉文将軍の裁判を取りあげた「ヤマシタ」、人形劇「マッカーサー」(1977年)、小説「ウラシマタロウの死」(’80年)、「アメリカ人をやめた私」、「1999年12月 最後の夜」(日本語)、「旅する帽子―小説ラフカディオ・ハーン」(2000年)、「ライス」(2001年)、「新バイブル・ストーリーズ」(2007年)、「英語で読み解く賢治の世界」(2008年)、「もし、日本という国がなかったら」(2011年)、「賢治から、あなたへ」(2013年)、「驚くべき日本語」(2014年)などがある。また、映画「戦場のメリークリスマス」の助監督、アニメ作品「アンネの日記」の脚本、映画「明日への遺言」の共同脚本も手がけた。英・露・ポーランド・日本語四ケ国語をマスター。シドニー在住。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報