ローダンセ(読み)ろーだんせ

精選版 日本国語大辞典 「ローダンセ」の意味・読み・例文・類語

ローダンセ

  1. 〘 名詞 〙 ( [ラテン語] rhodanthe )[ 異表記 ] ローダンテ キク科一年草。オーストラリア原産で、観賞用に栽培される。高さ三〇~四〇センチメートル。葉は卵形白粉を帯びる。三~四月、茎頂に数個の花をつける。花は径二センチメートルほどで、中央管状花は黄色で、まわりに桃色の苞(ほう)が二~三列つく。和名ヒロハノハナカンザシ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ローダンセ」の意味・わかりやすい解説

ローダンセ
ろーだんせ
[学] Helipterum manglesii F.v.Muell.

キク科(APG分類:キク科)の半耐寒性一年草。和名ヒロハノハナカンザシ(広葉花簪)。オーストラリア原産。園芸上は旧学名のRhodantheでよばれる。草丈30~50センチメートル、茎は細く直立して先で分枝し、全株無毛で白粉を被る。葉は薄く、卵形か楕円(だえん)形で全縁、基部は耳状で茎を抱く。4~5月、茎頂に淡桃色ないし暗紅色、または白の頭状花をつける。花は径2.5~4センチメートルで花弁状にみえるのは包で、ケイ酸分を多く含み、変色しにくく、ドライ・フラワーに適し、切り花、鉢植えとしても利用される。

[植村猶行 2022年5月20日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローダンセ」の意味・わかりやすい解説

ローダンセ
Helipterum manglesii (Rhodanthe manglesii); Swan River everlasting

キク科の一年草で,和名はヒロハノハナカンザシ。オーストラリア西部の乾燥地に自生する。草丈は 30~50cm。茎は細く,表面に白粉の浮く卵円形の葉が互生する。頭状花を包む花弁のような部分は総包片で,鮮桃色から白色までの変異がある。切り花や鉢植えに利用されるほか,総包片は乾質でドライフラワーにしやすい。石灰質砂質土壌を好む。早春種子をまき,よく日に当てて育てる。

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世界大百科事典(旧版)内のローダンセの言及

【オーストラリア】より

…他方,北東部~北部には,林床につる植物や着生植物がよく繁茂した亜熱帯林~熱帯雨林が出現する。また,西部の内陸ではスタート・デザート・ピーSturt’s desert pea(クリアンツス属),紙細工のような花を咲かせるムギワラギク(ヘリクリスム属),カイザイク(アムモビウム属),ヒロハハナカンザシ(ハナカンザシ属,ローダンセまたはロダンテともいう)など乾燥に適応した一年草が自生している。1科1属1種の食虫植物フクロユキノシタはオーストラリア南西端の湿地だけに野生する珍しい植物である。…

※「ローダンセ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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