ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローデワイク」の意味・わかりやすい解説
ローデワイク
Lodewyck
[没]1574.4.14. ネイメーヘ近郊モーク
オランダの貴族。ナッサウ伯ルートウィヒとも呼ばれる。オランニェ公ウィレム1世 (沈黙公)の弟。 1556年以降,スペインの支配に反抗する下級貴族の活動に参加,66年新教徒弾圧中止を総督のパルマ公妃 (マルゲリータ・ディ・パルマ ) に要求する請願書を起草。 67年スペインの新総督アルバ公が着任すると,反抗貴族の集団「ゴイセン」らと亡命した。 68年4月,北部ネーデルラントへ進攻,オランダ独立戦争の口火を切り,フローニンゲンでスペイン軍を破ったが,エムス河畔では敗れてフランスへ逃れた。「ゼーゴイセン」などの勝利で北部が反抗側に帰すると,フランスの新教徒の支援で再度進攻したが包囲され,兄ウィレム1世の救援も効なく,72年9月降伏を余儀なくされた。北部で再びスペイン軍が勢力を盛返すと,74年マース川を渡って軍を南へ進めたが,戦死。
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