日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワッツ」の意味・わかりやすい解説
ワッツ(George Frederic Watts)
わっつ
George Frederic Watts
(1817―1904)
イギリスの画家、彫刻家。ロンドンの貧しいピアノ職人の家に生まれる。1843年ウェストミンスター・ホールの装飾コンクールに入賞し、その賞金をもとにイタリアに留学。3年間の滞在中にティツィアーノなどベネチア派の豊かな色彩に強い影響を受けた。帰国後は『人生の幻影』などの寓意(ぐうい)画や『アイルランドの飢餓』のような社会性の強い作品を描くかたわら、肖像画家としても活躍。67年ロイヤル・アカデミー会員に選出される。ギルフォード近郊コンプトンのアトリエは、ワッツ・ギャラリーとして公開されている。
[谷田博行]