アゲシラオス2世(読み)アゲシラオスにせい(英語表記)Agēsilaos II

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アゲシラオス2世」の意味・わかりやすい解説

アゲシラオス2世
アゲシラオスにせい
Agēsilaos II

[生]前444頃
[没]前360. キュレネ
古代ギリシアスパルタの王 (在位前 399~360) 。ギリシアにおけるスパルタ制覇期 (前 404~371) の大半に君臨した。エウリュポンチダイ家の出身。アルキダモス2世の子。異母兄アギス2世の次に即位し,前 404年アテネを破った。前 396年より,ギリシア諸市をアケメネス朝ペルシアから解放するため小アジアに遠征,各地に転戦したが,ペルシア海軍の勢力を破ることはできなかった。前 371年レウクトラの戦いで,もう一人のスパルタ王クレオブロトスがテーベに敗れ,スパルタの覇権が失墜すると,彼は国土の防衛に努め,さらに国庫の収入を増すため海外に従軍したが,エジプトからの帰途,84歳の高齢で死んだ。彼は有能な戦術家で,攻撃的なスパルタ精神の権化であった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android