恒星月(読み)コウセイゲツ(その他表記)sidereal month

デジタル大辞泉 「恒星月」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐げつ【恒星月】

恒星に対して月が天球上を1周する時間。月の公転周期で、27.321662日。

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精選版 日本国語大辞典 「恒星月」の意味・読み・例文・類語

こうせい‐げつ【恒星月】

  1. 〘 名詞 〙 月がある恒星に対して、天球上を一周してもと位置に戻ってくるのに要する平均時間。西暦二〇〇〇年一月の値は二七日七時四三分一一・五秒すなわち二七・三二一六六一日。〔遠西観象図説(1823)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「恒星月」の意味・わかりやすい解説

恒星月 (こうせいげつ)
sidereal month

地球のまわりの月の公転運動によって,月が地球を正確に360度回る時間間隔をいい,月の公転周期である。27.3216610日,あるいは27日7時間43分11.51秒である。なお,地球のまわりの360度の回転は,黄経の360°の増加とは一致しない。春分点が黄道上を逆行するために,後者の周期は前者より短い。その差は約7秒である。
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百科事典マイペディア 「恒星月」の意味・わかりやすい解説

恒星月【こうせいげつ】

月が天球上で一つの恒星と同じ黄経を通過してから再びその黄経にくるまでの時間。27.321662日。恒星空間に対する月の公転周期で,朔望月(さくぼうげつ)より短い。
→関連項目近点月交点月月(時間)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「恒星月」の意味・わかりやすい解説

恒星月
こうせいげつ
sidereal month

月が恒星天に対して地球の周囲を1周するのに要する時間で,27日7時 43分 12秒。潮汐力のために地球の自転は減速しており,地球の自転を基準にした世界時 UTを使うと,月の運動は見かけ上加速しているようにみえる。しかし,潮汐によって月に角運動量が受渡されるため,現在用いられている暦表時 ETを使うと,恒星月は 100年につき約 0.01秒長くなる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「恒星月」の意味・わかりやすい解説

恒星月
こうせいげつ

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世界大百科事典(旧版)内の恒星月の言及

【月】より


[公転周期]
 公転周期は基準となる方向をどこにとるかによって異なった値をとる。動かないと思われる恒星の方向を基準にする恒星月の平均値は27.32166日,歳差で動く春分点の方向を基準とした分点月の平均値は27.32158日,動いている太陽の方向を基準にとった公転周期である朔望(さくぼう)月の平均値は29.53059日である。この朔望月は月が満ち欠けを繰り返す周期で,暦の上での1ヵ月は朔望月であることが多い。…

※「恒星月」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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