アトバラ川(読み)アトバラがわ(その他表記)Al-Bahr `Atbarah

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アトバラ川」の意味・わかりやすい解説

アトバラ川
アトバラがわ
Al-Bahr `Atbarah

ナイル川に注ぐ支流。エチオピア高原北東部にタカゼ川として源を発し,スーダン北部のアトバラでナイル川に合流する。全長 1120km。水源地近くから深い渓谷をつくり,北方に迂回して多数の支流を合流,西に転じてスーダンに入り,セティト川と名を変え,小アトバラ川と合流,アトバラ川となる。カッサラーの近くのハシュムエルギルバの急流貯水と灌漑用ダムが築かれた。その下流部のアトバラ川は蒸発が激しく,乾季には流水がやむが,増水期の8月には毎秒 2150m3流量を示し,ナイル川の流水量の 22%に達する。流域の土壌はあまり肥沃ではないが,遊牧民に豊富な水を与えている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アトバラ川」の意味・わかりやすい解説

アトバラ川
あとばらがわ
Nahr ‘Atbarah

北アフリカ、スーダン北東部を流れる川。エチオピア高原西部が源流で、ゴンダルの西から北北西へ流下し、北部州の中心都市アトバラでナイル川と合流する。延長約800キロメートル。6~8月の高水位期は航行可能となり、その水量はナイル川の全水量の22%に達する。しかし8月以降は渇水し、干上がった河床に水たまりが連なる。

[堀 信行

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