アフィニティークロマトグラフィー

デジタル大辞泉 の解説

アフィニティー‐クロマトグラフィー(affinity chromatography)

酵素などの生体物質単離精製するための生化学手法の一。生体物質親和性を利用しているため、物理化学的手法で分離できない物質に対し有効である。親和性クロマトグラフィー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 の解説

アフィニティークロマトグラフィー
アフィニティークロマトグラフィー
affinity chromatography

生体分子にみられる分子間の特異的な相互作用を利用して分離する液体クロマトグラフィー一種.酵素と基質,あるいは酵素と阻害剤抗原抗体などのように生体内には両分子間で特異的に結合する性質を有するものが多く存在する.その両分子をX,Yとすると,このXをなんらかの手段で不溶化し,カラムに充填した後,Yを含む溶液を通過させればYは特異的にカラムに吸着される.これを適当な溶媒で溶出すれば目的とする分子Yが精製される.不溶化は,不活性な不溶性の担体に共有結合で結合させることが多い.たとえば,種々の酵素の基質をアガロースゲルに結合させ,対応する酵素を精製したり,インスリンをアガロースゲルに結合させ,インスリンの抗体を分離した例がある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 の解説

アフィニティークロマトグラフィー

 抗体と抗原,アビジンとビオチン,酵素と基質などの特異的結合性を利用して物質を分離する方法.一般的に特異的に結合する一方固定相として用い,混合物の形で移動相にあるもう一方の物質を精製分離する.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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