アルベルティネリ(英語表記)Albertinelli, Mariotto

世界大百科事典 第2版 「アルベルティネリ」の意味・わかりやすい解説

アルベルティネリ【Mariotto Albertinelli】

1474‐1515
ルネサンス末期のイタリア画家フィレンツェ生れ。ロッセリCosimo Rosselliの弟子。フィレンツェ派ルネサンスの古典主義的諸要素の最終的な総合者。同門のフラバルトロメオと共に工房を持ち,しばしば共作した。この両者は古典主義の最良の部分を代表する。代表作《マリア訪問》(1503)は,古典的な簡潔さ,モニュメンタリティ,気品節度がみなぎっている。その作風は,ペルジーノの宗教性とレオナルド・ダ・ビンチの優美さを併せたものと考えられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルベルティネリ」の意味・わかりやすい解説

アルベルティネリ
Albertinelli, Mariotto

[生]1474.10.13. フィレンツェ
[没]1515.11.5. フィレンツェ
イタリアの画家。フィレンツェでコジモ・ロッセリに師事し同工房にいたフラ・バルトロメオと 1500年頃まで共作 (『聖告』 1497,〈ボルテラ大聖堂〉) 。彼の作品は『マリアの訪問』 (1503,ウフィツィ美術館) ,『聖告』 (10,フィレンツェ,アカデミア美術館) であるが,レオナルド・ダ・ビンチやペルジーノの影響を受けた古典的な優雅な様式を示す。

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世界大百科事典内のアルベルティネリの言及

【バルトロメオ】より

…フィレンツェ生れ。ロッセリCosimo Rosselliのもとで修業し,1493年ころ同門のM.アルベルティネリと共同の工房を持つ。ロッセリとペルジーノの影響を受け,フィレンツェの伝統的な宗教画のスタイルを実践したが,サボナローラに傾倒し1500年ドミニコ会修道士となり,〈フラFra〉(〈修道士〉の意)を付して呼ばれるようになった。…

※「アルベルティネリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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