アワミ連盟(読み)アワミれんめい(英語表記)Awami League

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アワミ連盟」の意味・わかりやすい解説

アワミ連盟
アワミれんめい
Awami League

バングラデシュ独立戦争を指導したバングラデシュ政党東パキスタン時代の 49年に M.バシャニによって結成。 70年 12月,パキスタン初の国会議員直接選挙でアワミ連盟が議席過半数を制したことをきっかけに,東パキスタン自治権要求は分離独立戦争へエスカレートし,71年 12月に独立を達成。 73年3月に実施された独立後初の総選挙で圧勝し,M.ラーマンもとでアワミ連盟が政権を担当し,「社会主義,民族主義,政教分離主義,民主主義」の国家4原則を掲げた。しかし,失政が続き,75年8月のクーデターでラーマンは殺害され,同連盟も活動禁止措置を受けた。 78年には政党として復活し,81年にはラーマンの長女シェイク・ハシナ・ワセドが党首に選出された。 91年総選挙で野党第1党となり,翌年には党是である国家4原則のなかから社会主義を放棄した。 96年6月の総選挙では第1党となり,ハシナ党首が首相に就任した。

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百科事典マイペディア 「アワミ連盟」の意味・わかりやすい解説

アワミ連盟【アワミれんめい】

バングラデシュのイスラム政党。Awami League。1949年にパキスタンのムスリム連盟から分離した。1966年にラーマン委員長に迎えてからは自治権拡大を強調,1970年総選挙で圧勝した。1971年に東パキスタン(=バングラデシュ)独立戦争を経て1972年の独立後に与党(1975年まで)。1996年総選挙で第一党となり,久々に政権の座に就いた。
→関連項目バングラデシュ

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「アワミ連盟」の解説

アワミ連盟(アワミれんめい)
Awami League

東パキスタン,バングラデシュの政党。1949年に結成されたアワミ・ムスリム連盟が,55年に改称して成立。東パキスタンに住むベンガル人の民族的権利を,西パキスタンに対して主張する運動を展開した。70年末の総選挙でムジブル・ラフマン党首のもとに圧倒的勝利収め,引き続き独立運動を展開,71年4月バングラデシュ臨時政府を樹立した(独立記念日は3月26日)。79年以来,ハシナ・ワゼドが党首。

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世界大百科事典(旧版)内のアワミ連盟の言及

【インド・パキスタン戦争】より

…66年1月,ソ連のコスイギン首相の調停で,印パ両国はタシケントでの首脳会議を経て開戦以前の状況に戻ることで合意した(第2次印パ戦争)。 70年12月の総選挙で東パキスタンの自治を要求するアワミ連盟が過半数を制したことに対し,71年3月パキスタンのヤヒヤ大統領は軍隊を投入して大量虐殺を行った。インドは西パキスタンからの独立を求める〈ムクティ・バヒニ〉を支持した。…

【パキスタン】より

…69年3月,アユーブ大統領は反政府運動の高揚を前に全権をヤヒヤー・ハーンAgha Muhammad Yahya Khan陸軍司令官に移譲した。70年12月の初めての成人普通選挙で,東パキスタン州の大幅な自治を要求するアワミ連盟(ムジブル・ラーマン総裁)が圧勝した。ヤヒヤー大統領は71年3月,東パキスタン民衆に対する武力弾圧を強行し,多数のベンガル人が虐殺された。…

【バングラデシュ】より

…全権はヤヒヤー・ハーン戒厳令総司令官が掌握したが,情勢は総選挙を実施する以外に収拾の道はなかった。
[独立]
 70年12月の総選挙で,1949年結党以来東パキスタン自治要求運動の先頭に立ってきたアワミ連盟が,66年3月の〈6項目要求〉を綱領に掲げ,ムジブル・ラーマンの指導下に勝利,国民議会の過半数を制した。ヤヒヤー政権はアワミ連盟内閣の成立を認めるか,従来のパキスタン体制を武力で維持するかの岐路に立たされた。…

【ラーマン】より

…インド・パキスタン分離独立(1947)以前からカルカッタでムスリム学生活動家として頭角を現した。独立後ダッカに移り,ベンガル語国語化要求運動を皮切りに,東パキスタンの自治を主張する運動にアワミ連盟を率いて指導的役割を果たした。1966年にはアワミ連盟総裁に就任,〈6項目要求〉を中央政府に突きつけ,自治要求を強化した。…

※「アワミ連盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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