アンセリン

デジタル大辞泉 「アンセリン」の意味・読み・例文・類語

アンセリン(anserine)

脊椎動物筋肉中に含まれるペプチド一種。β-アラニンメチルヒスチジンという二つアミノ酸からなる。鳥類や大型の回遊魚の筋肉に多く分布し、筋の収縮ほか燐酸代謝や尿酸産生に関わりがあると考えられている。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「アンセリン」の解説

アンセリン
アンセリン
anserine

N-β-alanyl-3-methyl-L-histidine.C10H16N4O3(240.26).脊椎動物の筋肉に広く分布している.異性体であるβ-アラニル-2-メチルヒスチジンがヘビの筋肉から見いだされている.1-メチルヒスチジンとβ-アラニンからカルボキシベンゾイル法で合成される.針状結晶(希アルコール).融点238~239 ℃(分解).+12.3°(水).水に可溶.生体内での役割は確かではないが,筋の収縮や糖,リン酸代謝に関係があると考えられている.[CAS 584-85-0][別用語参照]カルノシン

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「アンセリン」の解説

アンセリン

 C10H16N4O3 (mw240.26).

 Nπ-メチルヒスチジル-β-アラニン,1-メチルヒスチジル-β-アラニン.骨格筋に含まれるジペプチド一つで,バレニン(Nτ-メチルヒスチジル-β-アラニン,3-メチルヒスチジン)の異性体.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android