アンドレオッティ(読み)あんどれおってぃ(その他表記)Giulio Andreotti

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンドレオッティ」の意味・わかりやすい解説

アンドレオッティ
あんどれおってぃ
Giulio Andreotti
(1919―2013)

イタリア政治家。カトリック大学学生連盟議長(1942)を経て、キリスト教民主党全国評議員となり(1944)、また同党の非合法機関紙『ポーポロ』に協力。第二次世界大戦後、制憲議会議員を振り出しに、1948年以降、代議士に連続当選する。1947年から1953年にかけてデ・ガスペリ政権のもとで内閣官房次官を務め、その後キリスト教民主党諸政権の閣僚歴任。1972年から1979年にかけて、イタリア共産党の暗黙了解のもとに4回にわたって政権を担当した。ザッカニーニBenigno Zaccagnini(1913―1989)と組んで党内最大の派閥を形成していたが、1980年の党大会以後は少数派になった。しかし党内ではつごう7回に及ぶ最多の首相経験者であった。1991年に共和国大統領により終身上院議員に推挙された。ジャーナリストのミーノ・ペコレッリMino Pecorelli殺害の使嗾(しそう)およびマフィアとの結託の容疑で1995年以来係争中であったアンドレオッティに対する裁判は、1999年に無罪の判決で結審した。『デ・ガスペリとその時代De Gasperi e il suo tempo(1965)、『間近に見たデ・ガスペリ』De Gasperi, visto da vicino(1986)のほか多数ジャーナリスティック著書がある。

[重岡保郎]

『De Gasperi, visto da vicino(1986, Rizzoli, Milano)』

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「アンドレオッティ」の解説

アンドレオッティ
Giulio Andreotti

1919~

イタリアの政治家。キリスト教民主党右派に属し,教皇庁との密接な関係背景にイタリア政界に大きな影響力を行使した。3度にわたり首相(在任1972~73,76~79,89~92)を務める。90年代の政界再編後,マフィア組織との関与理由に起訴された。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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