アーリア人(読み)アーリアじん(英語表記)Aryan

翻訳|Aryan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「アーリア人」の解説

アーリア人
アーリアじん
Aryan

インド=ヨーロッパ語系諸族と同義に用いられることもあるが,正確には,インド=ヨーロッパ語系諸族の一派でインドとイランに定住した民族。アーリアとはサンスクリット語の「高貴」のからきている。現在では,アーリアはインド=アーリア語派のように言語とその言語集団についてのみ使用される。アーリア祖先は中央アジアで遊牧生活を営んでいたが,前 2000年頃からその一部が南下してアフガニスタンに入り,カブール渓谷を通ってインダス川上流地方に侵入,インダス文明をつくった先住民に代り,またこの文明を部分的に取入れて定住農耕生活に入った。その一部は前 1000年頃東のガンジス川流域に侵入,先住民を征服してこれと混血し,のちのインド文明発展の主役となった。中央アジアからイラン高原に侵入した一部はのちのペルシア文明を発展させた。形質的にはコーカソイドに属する。

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精選版 日本国語大辞典「アーリア人」の解説

アーリア‐じん【アーリア人】

〘名〙 (アーリアは「高貴」を意味するārya に由来)
① インド‐ヨーロッパ語族の諸言語を用いる人種総称。特に紀元前二千年紀に北インドに侵入して定着したインド‐イラン語派に属する種族をさす場合もある。アーリアン
② インド‐ヨーロッパ語族に属する諸言語を用いる諸人種のうちのコーカサス人種(コーカソイド)。元来は人種名ではないが、ナチスは、この人種は金髪、青い目、長身、やせ型という身体特徴をもち、ゲルマン民族こそがそれであるとした。

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旺文社世界史事典 三訂版「アーリア人」の解説

アーリア人
アーリアじん
Aryans

インド−ヨーロッパ語族のうち,インドおよびイランに定住した支族
中央アジアの高原地帯で遊牧生活を送っていたが,前2000年ごろから南下し,インダス川上流にはいった。このインド−アーリアンに対して,遅れて西方に移動し,イラン高原に定着したのがイラン人である。このイラン系で,メソポタミアを一時支配した民族にカッシート・ミタンニがあり,ヒッタイトもたぶんにインド−アーリアンに類似する。いずれも自然現象に由来する多数の神格を崇拝した。

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