ウードリ(英語表記)Jean-Baptiste Oudry

改訂新版 世界大百科事典 「ウードリ」の意味・わかりやすい解説

ウードリ
Jean-Baptiste Oudry
生没年:1686-1755

フランスの画家パリに生まれる。ラルジリエールに学び,1719年アカデミー・ロアイヤルに迎えられ,34年ボーベのタピスリー製作所長,さらにゴブラン製作所の監督をも兼任。これらのタピスリー下絵の制作,肖像画によっても名声をえたが,その本領は,狩猟情景,あるいはその獲物静物画に発揮され,緻密な写実性,装飾性,色調の華麗さによって18世紀フランス絵画に特異な分野を開いている。またその素描才能は,ラ・フォンテーヌの《寓話挿絵版画などにも示された。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウードリ」の意味・わかりやすい解説

ウードリ
Oudry, Jean-Baptiste

[生]1686.3.17. パリ
[没]1755.4.30. ボーベー
フランスの画家,タペストリーデザイナー挿絵画家ラルジリエールに学び,狩猟,動物,静物肖像を描く。 1720年頃からもっぱら動物画を描き,18世紀最大の動物画家の一人。 26年以後ゴブラン織のデザインを手がけ,34年ボーベーのタペストリー製作所所長,36年ゴブラン織工場の監督長となり,ルイ 15世の狩猟を描いた8点のタペストリーのシリーズ (1736~49) をデザイン,監督して,王室狩猟の御用画家となった。版画ではラ・フォンテーヌの『寓話詩』の挿絵が有名。

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