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エゾトンボ エゾトンボSomatochlora viridiaenea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エゾトンボ
Somatochlora viridiaenea

トンボ目エゾトンボ科。体長約 55mm,前翅長約 38mmの中型のトンボ。体は全体に金緑色で,胸部と腹節に黄色部があるが,成熟すると不鮮明になる。雄の腹部は基部節で太く,2節目後半からは細く,先端部でやや太さを増す。上尾部付属器は長い。雌の腹部も雄と同様の形態であるが,太さ,細さの度合いは弱い。また第8節腹面にある産卵弁は下方に直角に突き出る。翅は基部でやや黄褐色を帯び,成熟すると翅全体が煙褐色を帯びるものも多い。幼虫は浅い湿地に育ち,成熟雄は6月中旬~9月下旬の間,湿地の上を低く飛んでなわばりをつくる。雌は腹端で水を打って卵を産む。北海道の平地,本州の高山地に分布する。 (→トンボ類 )

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世界大百科事典 第2版の解説

エゾトンボ【Somatochlora viridiaenea viridiaenea】

トンボ目不均翅亜目エゾトンボ科の昆虫(イラスト)。中型,全体に金属光沢のある青緑色の種類で,体長約5cm。北海道(全般)と本州(北方および西方山地,広島県まで)に分布し,7~8月ころ出現する。未熟成虫は高所を,成熟雄は湿地の上空を徘徊する。幼虫は湿原中の浅い水たまりに成育するのであろう。本州ではこの亜種と別に低地型とも称すべき大型(雄約5.5cm,雌約6cm)のオオエゾトンボが夏季に見られるが,中間の大きさのものも多く,両者の確実な区別はつけがたい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エゾトンボ
えぞとんぼ / 蝦夷蜻蛉
[学]Somatochlora viridiaenea

昆虫綱トンボ目エゾトンボ科の総称、およびそのなかの1種名。中形のトンボで、全体が金属緑色を帯び、体長55ミリメートル、後翅長(こうしちょう)37ミリメートル内外。この属は全体に北方系で、本種は北海道と本州の高山地に多くみられ、本州の低地にすむものは体長が大きくなる。幼虫は湿地の浅い水中に育つが、発見は困難である。成虫は夏期6~9月にわたって出現し、一定の空間を周回している。エゾトンボ科のトンボは金属緑色のものが多く、北半球の北方におもに分布し、日本にはカラカネトンボ、タカネトンボ、ホソミモリトンボなどあるが、太平洋地域を主としてミナミトンボ、オガサワラトンボなどの南方種もあり、さらに大形のヤマトンボ亜科のものは、オオヤマトンボ、コヤマトンボなど東南アジアにもっとも栄えている群の北方代表である。[朝比奈正二郎]

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