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エーワル Ewald, Johannes

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

エーワル
Ewald, Johannes

[生]1743.11.18. コペンハーゲン
[没]1781.3.17. コペンハーゲン
デンマークの詩人。牧師の子として生れたが,早く父を失って苦しい生涯をたどった。大学の神学科に入ったが,不幸な恋に悩んで外国の軍隊に志願,七年戦争に従軍して不治の病を得て帰国,ある協会の懸賞に応じて書いた『幸福の宮』 Lykkens Tempel (1764) が当選し,詩人として立った。その後,抒情詩劇『アダムとエバ』 Adam og Eva (69) ,北欧の神話伝説に取材した詩劇『ロルフ・クラーゲ』 Rolf Krage (70) ,『バルドルの死』 Balders Død (73) で文名をあげ,王室の年金を得てようやく生活が安定したが,病の悪化とそれをまぎらすための飲酒で命を縮め,愛国劇『漁夫』 Fiskerne (79) を残して死去。そのなかに挿入された歌『クリスチャン王はマストのかたわらに立つ』はデンマーク国歌となった。抒情詩『ルングステッドの幸福』 Rungsteds Lyksalighederも名高い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エーワル
えーわる
Johannes Ewald
(1743―1781)

デンマークの詩人。牧師の子として大学で神学を学んだが、不幸な恋をして学業を捨て、プロシア軍などに志願して放浪。不治の病を得て帰国したとき、ある協会が募集した懸賞に応じて詩劇『幸福の宮』(1764)を投じ、これが当選して詩人としてたつに至った。『アダムとエバ』(1769)、『バルドルの死』(1773)などで名声いよいよあがり、王から年金をもらうようになったが、病はさらに悪化、それを酒にまぎらせて大作の詩劇『漁夫』(1779)をようやく完成したが、最後はペンも持てぬようになって死んだ。デンマーク国歌『クリスチャン王はマストの傍らに立つ』はこの作中に挟まれた詩。デンマークのプーシキンともいうべき詩人で、いまも国民にもっとも愛されている。[山室 静]

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