オセロ(英語表記)Othello

翻訳|Othello

精選版 日本国語大辞典 「オセロ」の意味・読み・例文・類語

オセロ

[1] (原題Othello) 戯曲。五幕。シェークスピア作。一六〇四年頃初演。ムーア人の将軍オセロは、妻デズデモーナの貞操を疑って殺してしまうが、のちに副官イヤゴーのたくらみと知って、悔恨のあまり自殺する。シェークスピア四大悲劇の一つ
[2] 「オセロゲーム」の略。

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デジタル大辞泉 「オセロ」の意味・読み・例文・類語

オセロ(Othello)

シェークスピアの四大悲劇の一。5幕。1604年ごろ初演。ムーア人の将軍オセロは部下イヤゴー奸計かんけいに乗せられて妻デスデモーナの貞操を疑い、殺害したあと、真相を知って自殺する。オセロー
縦横8ずつ計64のますの盤と、白と黒の二面の丸い駒を使う二人用のゲーム交互に必ず相手の駒を挟むように駒を置き、挟んだ駒を自分の色に変えてその数を競う。商標名。オセロゲーム。一般名はリバーシ

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改訂新版 世界大百科事典 「オセロ」の意味・わかりやすい解説

オセロ
Othello

イギリス生れの盤上ゲーム。〈リバーシreversi〉の名で1888年に商品化された。日本では明治時代に〈レバルシー〉(裏返し)として紹介され,その後〈源平碁〉の名で売り出されたこともあったが,1970年代に〈オセロ〉という商品名で市販されてから爆発的な人気を呼んだ。77年から国際トーナメント大会も開かれている。

 ゲーム盤は8×8の64の升目で構成され,片面が白で裏面が黒の駒(オセロでは石と呼ぶ)64個を使用する。ゲームは2人で行い,先手は黒である。リバーシのもとのルールでは,黒,白が交互に盤の中央の4ヵ所に自分の色の石を置いていく。結果的にスタート位置は図1のa,b2種類になるが,オセロのルールでは,aを正式の配置として黒が打ちはじめる。石は必ず相手の石をはさむ位置に置かなければならない。aからはABCDの4ヵ所のどこかに置く。そのときはさんだ相手の石は裏返して自分の色にする(図2)。着手は交互であるから次は白番で,白はイロハのどこかに石を置いて黒石を裏返す。はさんだ石は何個でもまたどの方向でも(縦,横,斜め)全部裏返すことができる(図3)。はさめない位置には置けない。また一度置いた石を動かすこともできない。相手の石をはさめないときはパスをする。このとき相手は敵がはさめるようになるまで続けて石を置ける。石が盤全体の64の升目を埋めつくしたときゲームは終了し,その時点で石の数を勘定し,多いほうの色のプレーヤーが勝つ。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オセロ」の意味・わかりやすい解説

オセロ
Othello

イギリスの劇作家ウィリアム・シェークスピアの四大悲劇の一つ。5幕 11場。1604年11月1日の宮廷での上演が最も古い上演記録。初版は 1622年の四つ折本(クォート)。イタリアのジャンバッティスタ・ジラルディ(通称チンツィオ)作『エカトンミティ』Ecatommiti(1565)から取材している。ベネチア公国に雇われたムーア人の将軍オセロは奸悪な旗手イアーゴー陰謀に乗せられて,貞淑な妻デズデモーナと副官キャシオーとの仲を疑い,嫉妬に狂って彼女を窒息死させるが,真相を知らされて自殺を遂げる。彼が妻に与えたハンカチが重要な小道具となっている。T.S.エリオットはオセロの自殺直前のせりふを「自己劇化」の見本として論じているが,古くからサミュエル・テーラー・コールリッジの悲劇論や A.C.ブラッドリーのイアーゴーの性格論など,この作品に関しては多くの論述が残されている。

オセロ
Othello

日本で考案された盤上ゲーム。オセロは商標。相手の石を囲んでとるをヒントに,黒と白の石を使って,相手の石を挟んだらとる,というルールが発案された。縦横8列,64の枡目に区分された緑色の盤上で,表裏が黒と白の 64個の丸い石を使って競技者2人が黒と白に分かれて勝負する。中央にまず,白と黒の石が斜めに交差するように2個ずつ置く。続いて黒から先に,相手の石を縦横,斜めいずれかで挟み,挟んだ相手の石を裏返して自分の色に変えながらゲームを進める。相手の石を挟めないときはパスをする。盤上にすべての石を並べ終えたか,相手の石を挟めなくなったら終了し,石の数が多い色が勝ちとなる。名称はイギリスの劇作家ウィリアム・シェークスピアの四大悲劇オセロに由来。 1973年には日本オセロ連盟が設立され,同年に第1回全日本オセロ選手権大会が開催された。その後世界オセロ連盟も設立され,1977年第1回オセロ世界選手権大会が日本で開催された。

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旺文社世界史事典 三訂版 「オセロ」の解説

オセロ
Othello

シェークスピアの4大悲劇の1つ
1604年初演。ヴェネツィアの将軍オセロが,部下イアゴの奸言を信じて貞淑な妻デズデモーナを絞殺。のち真相を知って悔み,イアゴを殺して自らも自刃する物語。

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デジタル大辞泉プラス 「オセロ」の解説

オセロ

チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザークの管弦楽曲(1892)。原題《Othello》。『自然の中で』、『謝肉祭』とともに、演奏会用の序曲三部作『自然と人生と愛』を構成する。

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