オハイオ川(英語表記)Ohio River

改訂新版 世界大百科事典 「オハイオ川」の意味・わかりやすい解説

オハイオ[川]
Ohio River

アメリカ合衆国北東部の川。アパラチア山脈に発するアレゲニー川とモノンガヒーラ川の合流によってペンシルベニア州ピッツバーグに始まり,オハイオ,ウェスト・バージニアケンタッキーインディアナイリノイ州境をなしながら南西流し,カイロミシシッピ川に合流する。オハイオ・バレーの工業地帯と農業地帯を流れ,全長1570km,支流も含めた流域面積は52万km2。西部開拓時代には植民者の主要流入路であった。運河化の成功によって,水運と洪水防止が促進された。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オハイオ川」の意味・わかりやすい解説

オハイオ川
オハイオがわ
Ohio River

ミシシッピ川の東部を流れる主要な支流。アレゲニー川とモノンガヘーラ川が合流するペンシルバニア州ピッツバーグ付近から始り,オハイオ,ウェストバージニア両州の州境,オハイオ,ケンタッキー両州,さらにインディアナ,ケンタッキー両州の州境を流れ,イリノイ,ケンタッキーの州境を経てミシシッピ川に合する。支流中で,流水量最大。アレゲニー川上流まで含めた長さは 2100km,流域面積 52万 8000km2。支流を含めて洪水の多いことで知られ,1913,36,37年と相次ぐ氾濫沿岸地帯に打撃を与えた。初期の開拓者はこの川を下って中西部へ入ったが,いまでも航行は可能で,石炭砂礫セメント鉄鋼が輸送される。沿岸にはピッツバーグ,シンシナティ,ルイビル,エバンズビルなどの諸都市がある。第2次世界大戦中から流域には,アルミニウム,化学薬品,鉄,ゴム製品,発電などの諸工業が急速に発展,これに伴って河川の汚染問題が深刻化している。

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