カエンサイ(読み)かえんさい

  • Beta vulgaris L. var. rapa Dumort. form. rubra DC.
  • table beet
  • かえんさい / 火焔菜

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アカザ科の二年草。サトウダイコンの1変種で、フダンソウや飼料用ビートともごく近縁の作物である。根出葉の葉身は卵形または長楕円(ちょうだえん)形で、フダンソウよりは葉柄がやや長い。特徴は全草が濃赤色で、根は大形のカブ状に肥大し、表面は濃赤色、輪切りにすると同心円状に赤い紋様がある。紀元前1000年ころからヨーロッパで薬用として栽培され、2~3世紀からは食用とされたが、野菜用に普及したのは中世からという。日本への渡来は江戸時代で、『大和本草(やまとほんぞう)』に最初の記載がみられる。現在広く栽培されるのは明治以降に改めて欧米から導入された品種である。播種(はしゅ)後60~80日で収穫できる。根をゆでて薄切りにし、酢に浸すと赤色がさえ、サラダに加えたり肉料理の彩りによい。名は全草の形と色を火焔に見立てたもの。[星川清親]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のカエンサイの言及

【ビート】より

…もともとビートの根はやや甘く,糖液が含まれるが,この糖含量を18世紀末からドイツで育種によって高めることによって作り出されたものがテンサイ(サトウダイコン)である。また,もっぱら葉を野菜として食べるために改良され変種に分化したものがフダンソウであり,根も地上部も真紅の特徴を野菜として賞用されて変種に独立したものがカエンサイであると考えられる。ビートの根は貯蔵して冬期間の家畜の多汁質飼料として利用され,地上部の葉も飼料とされる。…

※「カエンサイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

児童相談所

子供の福祉に関する相談に応じ,援助などを行なう行政機関。児相と略称される。児童福祉法に基づき,都道府県と政令指定都市に設置が義務づけられている。運営は厚生労働省の局長通知,児童相談所運営指針にそって行...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android