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カルボキシラーゼ carboxylase

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カルボキシラーゼ
carboxylase

(1) アデノシン三リン酸 ATPのエネルギーを用いて基質カルボキシル化する酵素群。補酵素としてビオチンが必要。まずビオチンがカルボキシル化され,次いで基質の炭素原子にカルボキシル基が転位する。たとえばアセチル CoAカルボキシラーゼは,アセチル CoA+CO2+ATP→マロニルCoA+ADP+リン酸 となる。 EC (酵素分類コード) 6.4群に属する。 (2) EC4.1.1群に属する脱炭酸酵素群。カルボキシリアーゼ carboxy-lyaseともいう。基質から二酸化炭素 CO2 を脱離する脱炭酸酵素 (デカルボキシラーゼ) と CO2 を付加する炭酸化酵素 (カルボキシラーゼ) がある。ピルビン酸デカルボキシラーゼ (別名α-カルボキシラーゼ。ピルビン酸→アセトアルデヒド+ CO2 ) やアミノ酸脱炭酸酵素は前者の例で,リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ (リブロース1,5-ビスリン酸+ CO2 + H2O →2,3-ホスホグリセリン酸) は後者の例である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カルボキシラーゼ
かるぼきしらーぜ
carboxylase

C-C結合形成リガーゼ群の一つ。ビオチンを補酵素として、ATP(アデノシン三リン酸)のエネルギーを利用することによりカルボキシ基の転移反応の触媒をする酵素。アセチルCoAカルボキシラーゼ、プロピオニルCoAカルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼなどがその例である。この酵素反応は二つの過程を経て行われる。まず、アポ酵素(酵素活性を示さないタンパク質成分)のリシン(リジン)残基にビオチンが結合して活性を示すホロ酵素(ビオチン‐酵素)が形成される。このビオチン部分がATP依存性反応により活性化中間体であるカルボキシビオチン‐酵素を生成する。次の段階で、このカルボキシ基が基質に転移されてC-C結合が形成される。デカルボキシラーゼ(脱炭酸酵素)と同義に使われることがあり、α(アルファ)-カルボキシラーゼともいって、デカルボキシラーゼのうちもっとも早く研究され始めたピルビン酸脱炭酸酵素をさす場合もある。[飯島道子]
『高分子学会バイオ・高分子研究会編『遺伝子組換えを駆使した蛋白質デザイン』(1987・学会出版センター) ▽A・L・レーニンジャー、D・L・ネルソン、M・M・コックス著、山科郁男監修、川嵜敏祐編『レーニンジャーの新生化学』第3版(2002・廣川書店) ▽R・K・マレー他著、上代淑人・清水孝雄監訳『ハーパー生化学』原書28版(2011・丸善)』

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