カンコ踊(読み)かんこおどり

世界大百科事典 第2版の解説

かんこおどり【カンコ踊】

羯鼓踊とも書く。風流(ふりゆう)の太鼓踊の一つ。三重,石川,福井県に分布し,地蔵盆,災厄退散・雨乞の祈願などに,胸に吊り下げた羯鼓(かつこ)(カンコと通称する締太鼓)を打ち鳴らして踊る。中世には稚児が胸につけた羯鼓を桴(ばち)で打ちながら舞う芸能が流行。その形態の類似による名称とも思われるが,芸態は異なり,美しい神籬(ひもろぎ)などを背負った若者の集団が,近世またはそれ以前の古風をとどめる小歌の伴奏に合わせて踊る。

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世界大百科事典内のカンコ踊の言及

【羯鼓】より

…これは雅楽を描写し,王朝の雰囲気を表す音楽だが,羯鼓の代りに大鼓を使うこともある。 民俗芸能の羯鼓踊やカンコ踊は風流踊の一種で西日本に多く,両面太鼓を胸や腰につけて踊る。踊り手が花笠やしゃぐまなどの獣の作り物をかぶることもある。…

【太鼓踊】より

…鹿児島県姶良(あいら)郡加治木町の太鼓踊は,17世紀初めに成立したもので,背に矢旗を負い締(しめ)太鼓を胸につけた大勢の太鼓打ちが,横1列に並ぶ4人の鉦(かね)打ちとともに,さまざまに陣形を変えてリズミカルに踊る。背に神籬(ひもろぎ)をつけたり,笠や冑をいただいたりした者が,胸や腹につけた太鼓や羯鼓(かつこ)を打ちつつ踊るものは,楽(がく)打ち,臼太鼓踊,羯鼓踊,カンコ踊ともいい,各地に分布している。鹿児島県日置(ひおき)郡市来(いちき)町の七夕踊の太鼓踊は,風流の笠をつけた太鼓打ちが,小さめの太鼓を左手に持ち,右手のばちで打ちつつ踊る。…

※「カンコ踊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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