カンパニー制(読み)カンパニーセイ(その他表記)in-house company system

関連語 変化

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンパニー制」の意味・わかりやすい解説

カンパニー制
かんぱにーせい
in-house company system

会社のなかの特定事業部門に予算、投資、人事などの権限を与え、原則として各事業部門(カンパニー)を独立採算制にする疑似的な社内分社制度。カンパニーごとに執行役員を配置して権限と責任を与えることで、経営判断を迅速化する効果がある。各カンパニーが独自の給与体系や採用制度をとれば、社員の意識改革が進んで専門性が高まるほか、人件費抑制する効果もあるとされている。

 アメリカで普及した制度で、事業部制と持株会社制度の中間的な経営手法といえる。各カンパニーは原則として社長や従業員、工場、資本金などヒト、モノ、カネの経営資源の配分を受け、損益計算、自己資本利益率(ROE)などで厳しく経営状況を管理される。

 日本では長く独占禁止法で持株会社の設立が禁じられていたため、これに近い制度として1994年(平成6)に初めてソニーがカンパニー制を導入した。その後、総合商社、銀行、メーカー、小売業など大手企業の間で導入の動きが相次いだ。持株会社制度の解禁後はカンパニー制から持株会社制へ移行する企業も多い。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

人事労務用語辞典 「カンパニー制」の解説

カンパニー制

カンパニー制とは、多角経営大企業に広く普及した社内分社制の一種。企業内に存在する組織を独立した会社として扱い、大幅な権限委譲を行うとともに責任の所在を明確化することで、収益力の強化や事業の効率化を目指す経営システムです。変化への対応が求められる昨今、組織体制の再編を含めた経営手法の見直しを図る企業が増えています。

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む